(通称)反日デモ第二弾無期限延期決定に関する声明(その3)

その1その2からのつづきです。

6.見えにくい被害、隠される加害―印象操作の怖さ

 私たちは、ひびの氏による、脅迫的言動、誹謗中傷、アウティングなどをともなう不当な介入的働きかけを受けていると考えています。しかし、私たち以外の第三者には、はっきりとそうはみえないのではないかと思います。以下では、ひびの氏のたくみな印象操作についてみていきたいと思います。

eggpson 招致反対 @eggpson 2014-07-12 11:15:03
RT @hibinomakoto:
こんにちは、読ませていただいてますが、一方的なつるしあげ、ラベリング[党派主義とか]にしか見えないのですが。組織内民主主義のことだとは思います。なにもわからずに口出すなといわれそうですが、何もわからないのです。どうか建設的な話し合いを。*1

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-12 13:13:36
@eggpson コメントありがとうございます。具体的にどの辺りが「一方的なつるしあげ、ラベリング[党派主義とか]にしか見えない」のか、教えてもらえるとうれしいです。見直せるところは見直してみます。*2

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-12 13:16:30
@eggpson これまで、私も建設的な話し合いをしたいと思い、直接丁寧に意見を伝えてきたりしたんですが、実は一切誠実な反応がなく、困っています。批判的な意見を伝えたとたん、「外国人扱い」をされて、対話の相手と看做されなくなりました。間違った運動の作り方であり、変更を求めてます。*3

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-12 13:19:05
@eggpson 「建設的な話し合い」が可能になるよう、@kokuminyamero
さんにも、ちゃんと平場で対話をするように意見を届けてもらえるとうれしいです。*4

eggpson 招致反対 @eggpson 2014-07-12 13:24:46
RT @hibinomakoto: @eggpson
ちょっとメインのこととははずれますが、[外国人扱い]という表現は、差別、排外主義につながる(というか差別発言)ですので、撤回お願いします。*5

 ひびの氏は、「私も建設的な話し合いをしたいと思い、直接丁寧に意見を伝えてきたりした」と述べています。
 まず、アウティングをしたり、高圧的・威圧的にマウントポジションをとりにきたりしてきている人の口から、「私も建設的な話し合いをしたいと思い」という言葉がでてきていることに、私たちは驚愕しました。心の底からおどろきました。いったいこの人にとっての「建設的な話し合い」とはどういうものなのだろうか、と。
 そして、「直接丁寧に意見を伝えてきたりした」という発言については、意味がわかりません。
これまでにみてきたように、ツイッターでの私たちに対するひびの氏の言動は、とうてい「丁寧」なものではなかったし、「意見を伝えてきた」とも言いがたいものです。
 では、ツイッターでのメンションおよびブログコメント以外で、それをもって第三者にはよくわからなくても主催にはその批判が伝わるような「丁寧」な「意見」が直接に届けられた事実があるかといえば、そのような事実はありません。主催としてブログで公開しているメールアドレスにも、ひびの氏からのメールは届いておりません。
 私たちとしては、ひびの氏がここでおこなっていることは、ほのめかしによる印象操作であると判断せざるをえません。まるで、第三者にみえないところでのひびの氏による働きかけがあり、そこで私たちが「誠実な反応」をしていないせいで、ひびの氏と私たちのあいだでなにかトラブルが生じているかのような印象づけがここでおこなわれようとしているのです。
 なお、上に引用したあとのeggpsonさんとのやりとりのなかで、ひびの氏は、私たちとしては見すごしがたい発言をしています。

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-13 23:08:51
@eggpson この言い方[「外国人扱い」というひびの氏による表現――引用者注]、どういう意味でとられました?日本社会で、そして日本政府などによって、外国人が取り扱われている不当な取り扱われ方、という意味で「外国人扱い」って書いています。RT 批判的な意見を伝えたとたん、「外国人扱い」をされて、対話の相手と看做されなく*6

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-13 23:14:57
2014-07-13 23:14:57
@eggpson 少なくとも在日朝鮮人は日本社会の主権者だと私は思っていて、主権者であるのに法的には参政権が不当に剥奪されている状態、だと考えています。それは大日本帝国が女性から参政権を剥奪していた不当性と同じです。→
*7

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-13 23:22:08
@eggpson →→主権者であるにも関わらず、制度的に社会の意志決定過程から合法的に排除する取り扱い方を外国人(少なくとも在日朝鮮人)はされていると私は考えていて、その取り扱い方自体が不当であるという意味と重ねる形で『外国人扱い』と私は言いました。→
*8

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-13 23:26:44
@eggpson →日本社会で外国人が扱われる不当な扱われ方と同種のことを、団体としての @kokuminyamero はしているという意味だったんですが、まずいでしょうか。「自分のされてる不当なことを、人にするなんてやめて欲しい」という思いから、この表現を選びました。→
*9

 まず、「外国人差別」であるとのeggpsonさんの指摘に対して、ひびの氏の弁明がまったく弁明にもなにもなっていないという点を確認しておきます。
 ひびの氏が、この弁明らしきところで述べているのは、在日朝鮮人は主権者であるはずなのに、主権者としてあつかわれていないということです。
 では、eggpsonさんに問題にされたひびの氏の発言をもういちど確認しておきましょう。ひびの氏は、「批判的な意見を伝えたとたん、『外国人扱い』をされて、対話の相手と看做されなくなりました」と言っています。自分が「外国人扱い」されたことが不当だと言ってるわけです。このように、問題のひびの氏の発言は、“主権者でない者としてあつかわれたこと”ではなく、自分が「外国人扱い」されたことについて不当だというものだったのですから、そのあとの弁明らしき一連のツイート(「主権者であるのに」うんぬん)は、話のすりかえ、ごまかしにすぎません。
 そもそも、「外国人が取り扱われている不当な取り扱われ方、という意味で『外国人扱い』って書いています」などという言い分は、あまりにおかしなもので、弁明として通用するわけがないでしょう。日本社会での外国人に対する取り扱い方そのものを不当だと言いたいのであれば、「外国人を○○扱いするな」という批判のしかたはありえるにしても、「外国人扱い」などという言葉は出てくるわけがないのですから。たとえば、子どもの受けている不当な取り扱われ方を問題にしようとするときに、「子ども扱いするな」などと言うのはおかしな話です。「子ども扱いするな」は、“子どもではないのに子どもとおなじように取り扱われるのは不当だ”と言っているにすぎず、それは、子ども以外の者が現におこなっている子どもに対する扱い方そのもの、すなわち大人と子どものあいだでの差別的取り扱いを問題にするのとはまったく異なるからです。同様に、「外国人扱い」という言葉は、外国人でない者を外国人としてあつかうことを不当だという場合につかう言葉なのであって、「外国人が取り扱われている不当な取り扱われ方、という意味」でその言葉を使ったなどというひびの氏の言い分が、あとからのこじつけでしかないのはあきらかです。
 さらに私たちが見すごせないのは、「日本社会で外国人が扱われる不当な扱われ方と同種のことを、団体としての @kokuminyamero はしているという意味だったんですが、まずいでしょうか。『自分のされてる不当なことを、人にするなんてやめて欲しい』という思いから、この表現を選びました」というくだりです。
 ひびの氏は、ここで「自分のされてる不当なこと」と書くことで、私たちが外国人であるとほのめかしています。これに先だつツイートでは、「主権者であるのに法的には参政権が不当に剥奪されている」存在として「在日朝鮮人」に言及しているわけですから、ひびの氏は、私たち主催者が「在日朝鮮人」であると公言していることになります。
 この発言がひびの氏の知りえた「事実」にもとづくものだとすれば、ひびの氏の行為はアウティングにあたりますし、そうでなければ、私たち主催者に対して予断にもとづく決めつけをしている、ということになります。私たちは、主催メンバーの民族的出自や国籍について一般にいっさい開示していないのですから。なお、主催メンバーのこれらの情報にかんして、ひびの氏は、メンバーの一部についてはともかく、全体について判断しうる情報をもっていないはずです。
 また、eggpsonさんによって「外国人差別」であると的確に指摘された発言、および、指摘をうけたあとの一連の弁解じみた発言が、日本で「外国人扱い」されることがないであろう、そのかぎりにおいては特権的な位置にあると言えるひびの氏によってなされている、という点も重要でしょう。外国人とは、他者から「外国人扱い」を受ける存在なのであって、そうやって「外国人扱い」してくる他者に対してその外国人が反対に「外国人扱い」することなどできません。ここには、非対称な関係性があります。他者を「外国人扱い」することができる、ということ自体、その他者との関係において特権的な位置(自分は相手を「外国人扱い」できるが、相手は自分を「外国人扱い」できない)を占めているということです。
 ひびの氏は、そうした特権的な位置から、(ひびの氏の予断のうえでは)外国人あるいは在日朝鮮人である相手にむかって、「自分のされてる不当なこと[=外国人扱い]を、人[=ひびの氏]にするなんてやめて欲しい」と言っているのです。自分自身が占有しているにほかならない特権を、そんな特権などもたない他者にあべこべに見いだして、差別者・被差別者の構図を反転させてみせる。こうした手口は、「在日特権」や「逆差別」などと口にする者たちがもちいるトリックといったいどう違うというのでしょうか?

 さて、ひびの氏がおこなっている印象操作について、いますこし見ていきます。

韓基大(まだまだ裁判闘争中) @han00kidae 2014-07-16 16:06:22
@hibinomakoto @kokuminyamero 誰も言っていないことを「言った、言った」と騒ぎ立てるのは、ただの嘘つきだわ。誰が何を決めて、どう独善的で権威主義的態度だったのか具体的に書いて批判しろ。出来ないのだったらお前のやっていることはハラスメントの類いでしかない。*10

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-16 21:48:21
@han00kidae 「誰が何を決めて、どう独善的で権威主義的態度だったのか具体的に書いて批判しろ」というのは、本当に具体的な個人名を出して、具体的なことをネットに書け、とおっしゃるのでしょうか。わたしはできればそんなこと、したくないです。
@kokuminyamero
*11

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-16 21:52:13
@han00kidae 少なくとも私の主観では、私は、当該である @kokuminyamero やそのメンバーとの意見交換をまず指向しており、第三者に向けてネットで批判内容を詳しく説明すること自体をほとんどしてないです。だから、私のツイートだけを読んで全体が分かるはずがないです。*12

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-16 23:09:53
@han00kidae 例えば「ひとびと」のブログでの私のコメントも、そこだけ読んだ人には何のことかよく分からないだろうなと、今改めて読み直しても思います。それは、コメントが実は「ひとびと」宛のものだからです。だからいちいち詳しく書いてない。@kokuminyamero
*13

 まず、引用したひとつめのひびの氏のツイートで、さりげなく私たちにたいする脅迫行為がおこなわれていることに注意していただきたいとおもいます。
「具体的な個人名を出して、具体的なことをネットに書け、とおっしゃるのでしょうか」とひびの氏は述べ、まずはアウティングの可能性を示唆します。そして、「わたしはできればそんなこと、したくないです」と述べて、直前の文で示唆したアウティングの可能性も選択肢としてかならずしも排除するものではないという意思を示しているわけです。
 さきに述べたとおり、ひびの氏はすでに主催者に対するアウティングをおこなっていることもあって、私たちとしてはひびの氏が今後さらにアウティング行為ををかさねてくるのではないか、と不安にならずにはいられません。率直に言って、このひびの氏の発言には非常な恐怖感をおぼえます。

 さらに、ここでもまた、さっきみたのと同様のほのめかしによる印象操作がおこなわれています。
 ひびの氏は、「第三者に向けてネットで批判内容を詳しく説明すること自体をほとんどしてない」から「私のツイートだけを読んで全体が分かるはずがない」のだと言います。また、ひびの氏がブログに投稿したコメントについても、「コメントが実は『ひとびと』宛のものだから」「いちいち詳しく書いてない」のだと述べています。あたかも、ひびの氏が私たちに具体的な内容をともなった批判をよせているかのような書きぶりです。また、あたかも、ひびの氏と私たちのあいだに第三者にはみえないような、ひびの氏 からのアプローチが存在しているかのような書きぶりです。しかし、そのようなものは存在していないのです。
 つまり、こういうことです。ひびの氏は、第三者にむけて、2つのイメージを印象づけようとしています。
 第1に、問題は第三者にはみえない「当事者」間(ひびの氏と私たちのあいだ)にあるのだということ。
 第2に、問題の原因と責任は、「当事者」のうち、ひびの氏の側でなく私たちの側にあるのだということ。
 そして、韓基大さんに対しては第1のイメージをもちいることで、「全体が分かるはずがない」のだからと言って第三者の介入をはねつけようとするいっぽう、eggpsonさんに対しては第2のイメージをもちいることで、「ちゃんと平場で対話をするように意見を届けてもらえる とうれしい」と言ってひびの氏にとって都合のよいかたちでの介入をもとめているのです。
 ここには、ドメスティック・バイオレンスの加害者のものと構造的によく似た戦略がある、と言ってよいのではないでしょうか。
 さて、私たちとしては、以上みてきたように、アウティングや脅迫をふくむ不当な侵害行為をくりかえし、しかもその不当性をまったく自覚してすらいないらしいひびの氏との「対話」に応じることはできません。ひびの氏がツイッターでくり返し要求してきている「組織としての『自由と人権は「国民」の占有物ではないと考えるひとびと』の、意思決定会議への参加の権利が誰にあるのか」についての開示に応じなければならない義務や責任が私たちにないことも、言うまでもありません。不当な暴力をふるってくる者に、一方的に「対話」を要求されるすじあいはないし、アウティングを現におこなっている者に組織内部の意思決定のあり方や個人にかんする情報を開示しろと言われて開示しなければならない理由もありません。ひびの氏が私たちと対話したいというのであれば、自分自身のおこなってきた行為の不当性を認識し、不当な暴力行為をやめたうえで、私たちに謝罪することが、最低限の条件でしょう。

7.弱い者が弱いままで参加できる場をめざして―「守られる者」をつくりだすな

 さきに述べたように、私たちは、弱い者が弱いままで参加できる運動のかたちをこそ追求したいと思います。
 いっぽう、以上みてきたようなひびの氏の言動は、対等な立場でつながろうとする者どうしのあいだに不平等・上下関係・権威主義をつくりだし強化するものであるのはまちがいありません。
 私たちが、(通称)反日デモ第二弾を延期せざるをえなかったのは、ざっくり言ってしまえば、予想されるひびの氏らによる攻撃がこわいから、しんどいからです。
 ひびの氏と対面することを考えると、しんどい。ひびの氏といっしょに歩くのも、しんどい。
 たしかに、警察による弾圧や右翼の妨害、また「仲良くしよう(ぜ)」をスローガンにする人たちの妨害も、こわいし、考えるだけでしんどいです。かれらには「反日」に対して暴力をふるってきたおびただしい「実績」があり、かれらの「反日」に対する敵意が暴力も辞さないほど強烈であることは実証ずみです。
 しかし、ひびの氏と対面することのしんどさ・こわさ、ひびの氏に「いっしょに」歩かれることのしんどさ・こわさは、それと別種の、ある意味、それ以上にはなはだしい、しんどさ・こわさがあります。なぜなら、ひびの氏の言動にみられるような他者への不当な暴力としての侵害、威嚇、権威主義などは、対等な立場でつながろうとするひとびとの連帯そのものを破壊するものだからです。それは、警察や右翼の暴力にそなえるための条件そのものを破壊するものにほかなりません。
 その意味で、デモ行進の外から右翼にカウンターをかけられる以上に、ひびの氏に威圧的に迫られることのほうが、より大きな脅威です。「脅威」と言ったのは、安全、安心して参加したいと考える者にとっての脅威であると同時に、参加者どうしおたがいに対等につながって議論や意見交換していくという私たちがめざす場づくりにとっての脅威でもあるということです。
 弱い者が弱いままで参加できる場づくりをめざすことと、ひびの氏の思想と行動様式があいいいれないものであることは、つぎのひびの氏の発言からもあきらかです。

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-01 00:08:03
それにそもそも、仮にデモ主催者が日の丸を禁止し、日の丸を掲げる人をデモから排除した場合。日の丸があるだけでその場に参加できなく人がほんとにデモに参加できるようになるのか。ならない。なぜなら、デモの外から「日の丸を禁止したデモ」に対し抗議し日の丸を振ってデモにカウンターできるから。*14

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-01 00:20:11
書いてて思いだした。性的な暴力の話と似てる。性的な暴力の加害者を場所から排除することによって被害者を守ることは出来ない。そうではなく、加害者がその場にいても被害者もそこにいることが出来るよう、被害者以外のその場にたまたまいる人が、コストを当然の義務として引き受けることが大切。*15

 ひびの氏は、日の丸があるような場であっても、そこに参加できる強さ、もしくは無頓着さをもちあわせた人です。なにしろ仲パレにも参加できるくらいの人なのですから。
 そんなひびの氏が、日の丸があることに無頓着ではいられない人が「ほんとにデモに参加できるようになる」条件について、さも知っているふうな勝手なおしゃべりを自分がしてよいなどと、どうして思えるのでしょうか。この、自分はなんでもわかっているのだといわんばかりの傲慢かつ無頓着な語り口に、強烈な違和感をおぼえるとともに、あきれかえらずにはいられません。
 妨害右翼が掲げる日の丸、<参加者との間に明確に敵対線が引かれた日の丸>と、共に歩かされる日の丸、それこそ<仲良くしようと迫る日の丸>。ひびの氏は、両者のあいだに当然あってしかるべき経験の差異を、かえりみることすらしない。それは、かえりみずにいられる、頓着せずにいられるという、ひびの氏の特権性を示すものにほかならないのではないでしょうか。
 私たちの原則からすると、まずはなにより、日の丸があると参加できないひとの気持ちと考えを尊重すること、また、それをどうしたら尊重できるのか、ということこそ考えなければなりません。それは、日の丸があっても平気でいられるような者が勝手に忖度し、一方的に決めつけてよいことではありません。
 ひびの氏がここでもちだしている「性的な暴力の話」についても同様です。どういう手段によって「被害者を守ること」が出来る(あるいは、出来ない)のか、という手前勝手なおしゃべりを、それこそ「守る」(!!)側の立場から一方的にしているということに、やはり強烈な違和感をおぼえます。
 結局のところ、ひびの氏の思想と行動様式は、日の丸があっても平気な者、「被害者を守る」側の者だけを尊重しようとするもの(ひびの氏に、だれであれ自分以外の他者を「尊重しようとする」などということがあるのだとして、というおよそ考えにくい前提にもとづく話ですが)なのだと言ってよいでしょう。

8.さいごに

 4で、ひびの氏が私たちに対してどのような働きかけをおこなってきているかという事実を、みなさんに知ってもらい共有したいのだということを書きました。それをただ知ってもらう、共有してもらう、ということが、とても大きなことなのだと、私たちは今回の件をつうじて知ることができました。ひびの氏の行動を懐疑の目でみていた人、懐疑の念をはっきりと表明してくれた人、ひびの氏の言動がまちがってる不当だと言ってくれた人。ここでお名前をあげることはしませんが、こうしたひとびとに、私たちはほんとうに力づけられたし、ほんとにほんとうに力づけられているのです。
 私たちとしてみなさんにお願いしたいのは、ひびの氏による私たちをふくむ他者への不当な侵害行為・脅迫行為・アウティング等に加担しないでほしいということです。また、そうした行為は、私たち以外のだれに対するものであれ、あるいは私たちをふくむだれによるものであれ、許されるべきでないということを、みなさんと共有したいと思うのです。もちろん、自戒もこめて。

 そして、無期限の延期とした(通称)反日デモ第二弾が実現される日をむかえたいです。
 もっとも、反日デモは、だれがいつどこでやってもよいことです。これまでも、アジア各地で、また日本でも、数多くの反日デモがおこなわれてきました。これからも、たくさんの反日デモが各地でおこなわれていくことでしょう。言うまでもない当然の話ですが。


2014年8月10日
自由と人権は「国民」の占有物ではないと考えるひとびと