(通称)反日デモ第二弾無期限延期決定に関する声明(その2)

その1からのつづきです。

5.「ほのめかし」「嘘つき呼ばわり」「謝罪要求」からのアウティング行為

 その後も、ひびの氏はツイッターを通して私たちへの働きかけをつづけていますが、それは威圧的であることにおいて一貫しています。
 さきにみた、ひびの氏の反応に対し、私たちはツイッターでつぎのように返信しました。

自由と人権は「国民」の占有物ではない @kokuminyamero 2014-06-23 20:05:27
@hibinomakotoさん。ご意見くださったことについて、現在検討しております。少し時間はかかるかもしれませんが、後日、デモの詳細発表と共に、お返事したいと思います。*1

以下は、これに対するひびの氏の返信です。

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-06-28 13:11:34
@kokuminyamero お返事ありがとうございます。今後長期間に渡り、深刻な禍根を残す事になる可能性がありますので、ぜひ真摯にご検討下さい。*2

 一見ささいなことにもみえますが、こうした書きぶりにも、今回の件でのひびの氏の私たちに対する姿勢がよくあらわれています。
「深刻な禍根を残す事になる可能性」??? この人は、いったいどんな「深刻な禍根を残す」と言いたいのだろうか?
 ひびの氏は、具体的な内容をいっさい説明せず、こうしてただほのめかすのです。
2点、指摘したいと思います。
 第1に、「今後長期間に渡り、深刻な禍根を残す事になる可能性がありますので、ぜひ真摯にご検討下さい」という文言が、ひびの氏から私たちに対する脅迫とも解釈できるものだという点です。
 一般に、脅迫のメッセージは形式上は「助言」のかたちをとって発せられることがあります。たとえば、「痛い目にあうぞ」「夜道に気をつけろよ」といったふうにです。こうしたメッセージは、メッセージの送り手と受け手のあいだに信頼関係があれば、文字どおり「助言」として成立することもあるでしょう。しかし、信頼し、安心できる関係にない相手からの「痛い目にあうぞ」「夜道に気をつけろよ」といったメッセージは、受け手はこれを「助言」として受けとることはできません。
 さらに、「痛い目」とはどういうことなのか、なにに「気をつけ」るべきなのか、という危険の具体的な内容があいまいにぼかされたまま、危険の存在だけがほのめかされたメッセージは、なおさら「助言」とは受けとりがたいもので、受け手にとって脅迫と解釈するよりほかなくなる(したがって脅迫としての効果が生じる)わけです。
 上に引用したひびの氏のメッセージは、「今後長期間に渡」る「深刻な禍根」の具体的内容がなんら示されないまま、予想される「深刻な禍根」の存在だけがほのめかされたものです。したがって、私たちにとってはこれは「助言」として受けとりようのないものでした。
 しかも、重要なのは、このメッセージは第三者にとっておそらく「脅迫」にはみえにくいだろうということです。ひびの氏と私たちのあいだに、インターネット上からはみえないオフラインでのやりとりがあり、一定の信頼関係が存在している(あとで述べるように、ひびの氏はこういった粉飾・印象操作を第三者にむけて再三おこなっています)と想像する読者にとって、つぎのようにみえるだろうことです。すなわち、さまざまな運動の「現場」を経験しているひびの氏が、社会運動についての経験の相対的にとぼしい私たちに対して、一定の信頼関係にもどづいて、親切心から「助言」をしているのだろう、と。
 しかし、いっさいその内容の説明を欠いた「深刻な禍根」という文言(したがって、「助言」とは解釈しようのない文言)をみて、私たちとしては、このメッセージは、ひびの氏と私たちの関係に「今後長期間に渡り、深刻な禍根を残す」ことになると警告するものではないか、と考えざるをえなかったのです。つまり、ひびの氏のメッセージは、脅迫としての効果が生じうるものといえるし、じっさい、私たちにとって脅迫としての効果が生じた、ということです。
 指摘したい2点目としては、上に引用した短いツイートからも、ひびの氏が自身と私たちの関係をどう規定しているのか、うかがい知ることができるという点です。すなわち、自分は長期的な視野をもって相手がたの「深刻な禍根を残す」可能性を見通すことのできる賢者であり、相手は賢者である自分の「助言」を当然のように聞き入れる立場の存在である、という規定です。ようするに、見下しているわけです。そうでなければ、おまえはこのままでは「深刻な禍根を残す事になる」かもしれないぞ、という意味のセリフを、その「禍根」として想定している内容をいっさい説明せずに、はくことはできないでしょう。相手に対して、危惧すべき内容についてはいっさい伝えようとせずに、しかし自分はその危惧すべき内容をよく知っているのだということだけをほのめかす。ここにも、自分と相手とのあいだに「教える者/教えを請う者」という関係性を押しつけ、権威主義的な関係をもとうとする、ひびの氏の私たちに対する行動パターンをみてとることができます。
 こうした、私たちとひびの氏の関係性についてのひびの氏による規定は、私たちには受け入れられないものです。

 さて、私たちは7月5日にブログで「7月20日の(通称)反日デモの詳細ならびに第二弾の開催について」を公開し、この記事をもってひびの氏への返事にかえることにしました。以下は、記事公開直後のひびの氏と私たちのやりとりです。

自由と人権は「国民」の占有物ではない @kokuminyamero 2014-07-05 22:55:03
7月20日の(通称)反日デモの詳細ならびに第二弾の開催について
http://d.hatena.ne.jp/kokuminyamero/20140705/1404568501
*3

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-05 23:00:35
最悪。全面的な不支持。第二弾には、不支持表明を目的として参加するかも。“@kokuminyamero:
7月20日の(通称)反日デモの詳細ならびに第二弾の開催についてhttp://t.co/3qHPCowilR
*4

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-05 23:09:46
東京大行進や仲パレのダメなところをわざと選んでデフォルメしたような、このような運動のあり方には、不支持を表明することを呼びかけます。私自身『自由と人権は「国民」の占有物ではないと考えるひとびと
』の1人であり、看板の僭称も許せない➡ http://d.hatena.ne.jp/kokuminyamero/touch/20140705/1404568501
*5

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-05 23:18:44
デモには、そのデモが掲げる課題について表現をしたいから参加するのであって、デモ主催を名乗る者達を支持したり応援するために参加するのでは無い。主催者の分際でデモを私物化するとは、一体何様のつもりか。指導者づらする運動エリートを、容認黙認してはならない。党派政治、セクト主義にNOを!*6

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-05 23:24:08
@kokuminyamero 組織としての『自由と人権は「国民」の占有物ではないと考えるひとびと』の、意思決定会議への参加の権利が誰にあるのか、開示を要求します。*7

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-05 23:51:13
嘘をつきましたね。お返事、頂いてませんよ。 “@kokuminyamero:
@hibinomakotoさん。ご意見くださったことについて、現在検討しております。少し時間はかかるかもしれませんが、後日、デモの詳細発表と共に、お返事したいと思います。”*8

自由と人権は「国民」の占有物ではない @kokuminyamero 2014-07-06 00:23:14
@hibinomakoto
お返事は当記事にかえさせていただきます。http://d.hatena.ne.jp/kokuminyamero/20140705/1404569939
*9

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-06 00:24:21
@kokuminyamero 嘘をついた事実を認めた上で、謝罪をしてください。*10

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-06 01:06:09
@kokuminyamero 何という上から目線。『対等でない関係によって縛られているときに私たちがなすべきは特権的な位置から仲良くしようと手をのばすことではなく、まずはその特権的な位置にいるほうがそこから降りることです』は、まずあなたたちにお返しします。降りてきなさい。*11

ひっぴぃ♪(節操なし、即時廃炉脱原発 @hibinomakoto 2014-07-07 23:13:50
@kokuminyamero 質問にお答えください。この「反日デモ」は、人々との意見交換も質問に答える気もない人達の集まりなんですか?
https://twitter.com/hibinomakoto/status/485428920490029056
https://twitter.com/hibinomakoto/status/485425308037029888
https://twitter.com/hibinomakoto/status/485435736884137985
*12

「嘘をつきましたね」というセリフにまずは注目してみたいと思います。そのあとのツイートでは、ひびの氏は「嘘をついた事実を認めた上で、謝罪をしてください」と一方的に謝罪まで要求しています。
 すくなくともはっきり言えるのは、やはりここでも、ひびの氏が私たちを対等に対話すべき相手とはみなしていないということです。ひびの氏がここでとっている行動は、私たちの認識を確認したり、あるいは弁明の機会をいちおうは与えたりといったプロセスをふまずに、いきなり嘘つきよばわりするというものです。ひびの氏にとって、私たちの言動が「嘘」であるかどうかを判断するにあたって、私たちとのあいだでの事実確認や認識のすりあわせのプロセスは必要ないということなのでしょう。
 対話するつもりがないだけならば、それはそれでわかる話ではあります。そうであるならば、私たち以外の第三者にあてて、「自由と人権は『国民』の占有物ではないと考えるひとびと」は嘘つきの集まりであると宣伝してまわればよいのだけの話です。
 しかし、ひびの氏は、とうてい対等な立場での対話を志向しているとは言いがたいメッセージを、第三者にむけて発するだけではなく、私たちをあて先にして送ってきています。いうならば、おまえたちはオレにとって対等な立場で対話するにあたいする相手ではないとひびの氏が考えているものと解釈するほかないメッセージを、わざわざ私たちへのメンションというかたちで送っているわけです。この奇妙な行動の意味をどう解釈したらよいので しょうか。
 ひとつには、第三者に対して、自分は「誠実に」対話をこころみている(にもかかわらず、相手が「誠実な」応答を拒否しているせいで対話が成立しない)のだとの印象をあたえようとしているということが考えられます。ひびの氏が第三者むけに、きわめて巧妙な印象操作をおこなっている点については、あとで問題にします。
 ここで重要なのは、ひびの氏は、私たちに対して対等な立場での対話を呼びかけてなどいない、ということです。ひびの氏は、「嘘」かどうかを判断するいっさいの対話的な手続きをはぶいたまま、問答無用とばかりに「嘘をつきましたね」と断じ、「謝罪」を要求しているわけです。
 ひびの氏が、実質的に私たちにむかって言っているのは、つぎのことです。すなわち、おまえが「嘘」をついたかどうか、また、なにが「嘘」でなにがそうでないのか、判断するのはおまえではない、と。第三者にむけては、自分は「誠実な」対話をのぞんでいるかのようにみせながら、私たちに対しては、マウント・ポジションをとりにきているのです。判断するのはおまえではなく、オレサマなのだ、と。
 ここにも、自分と相手との権力的な関係性を一方的に規定し、その規定を受け入れるよう相手にせまるという、ひびの氏が私たちに対して一貫して選択している行動様式をみてとることができます。ひびの氏は、第三者にむかって“あいつらは嘘つきである”とネガティブな印象づけをおこなうだけでなく、私たちに対し、ひびの氏に従属的な関係性をとりむすぶようにせまっているわけです。こうした、対等な対話を志向しているものとはとうていみなせないひびの氏の働きかけ・介入に対して、私たちとしては正面から応答することはできません。対等に対話しうる条件は、ひびの氏によってそこなわれているのですから。
 直接引用はしませんが、このあと、ひびの氏はツイッターで、主催のひとりの個人アカウントあてにも主催団体を非難する投稿をしています。これは、主催としてかかわっている個人を特定しうる情報を暴露するアウティング行為といえます。
この許されない行為によって、私たちがひびの氏と信頼関係を築く条件・対等な議論をする条件は、決定的にそこなわれたのです。
 アウティングの行為自体、人権侵害ですし、ひびの氏が今後さらなるアウティング行為をつづけ、またそれがエスカレートするるのではないだろうか、という恐怖も感じます。ひびの氏には、こうした威圧的な行為をただちにやめてほしいです。

その3につづきます。